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コラム#146 インフレが暴き出す預貯金のリスクとは?!安全資産が存在しない時代における、不動産投資という運用資産の価値

筆者

高桑 良充

KAIROS MARKETING LTD. CEO

天井知らずの物価の上昇に伴い、著名企業による従業員給与の引き上げのニュースも増えてきた印象のある2023年、インフレ傾向がいよいよ強まってきています。

日銀の発表によれば、2022年の企業物価指数は速報値で114.7、前年比で9.7%上昇
年間ベースの伸び率としては、比較が可能な1981年以来、過去最高となりました。

電気・ガス・水道・鉱産物など、輸入物価の上昇に起因する”川上”の上昇が、為替や資源価格の影響を受けやすい鉄鋼、石油・石炭製品、そして消費者に近い飲料や繊維製品などの”川中”、”川下”に転嫁されている状況といえます。

「企業物価指数」「消費者物価指数」の上昇が描き出す、日本のインフレの正体

そもそも「企業物価指数」とは、企業間で取引される商品の価格を指数化した値のこと。
主に「国内企業物価指数」、「輸出物価指数」、「輸入物価指数」の3つから構成され、企業間の流通段階における工業製品や農林水産物、鉱産物、電力、都市ガスなどの価格の変動を示すものとなっていて、商品の需給動向が敏感に反映されることから、景気判断の指標として利用されます。

そんな企業物価指数とともに、消費者が購入するモノやサービスなどの価格の動きを把握するための統計指標「消費者物価指数」も、資源高や円安による値上げなどの影響を受け、いよいよ上昇を開始。
長期化したデフレによって、ある意味長く安定していたものの、景気が上向きにならないまま物価だけが上がっていく、という局面に突入する事態に。

「消費者物価指数」(CPI)とは…

消費者が購入する家計に関わる財およびサービスの価格などを総合した物価の変動を指数化したもの。

家計の消費構造を一定のパターンに固定し、これに要する費用が物価の変動によってどう変化するかを時系列に測定した指数で示していて、経済施策や年金の改定などに利用されます。

総務省統計局発表による2022年10月の消費者物価指数(総合)は、前年同月比で3.0%の上昇
これは消費税増税の影響を除けば、じつに31年1ヶ月ぶりの高い上昇率となります。

食品メーカー105社が2022年に値上げを行った食品の品目は2万点を超え、2023年1〜4月に値上げを予定している品目も7,390点に達し、前年同期を58%上回っており(帝国データバンク調べ)、企業努力で対応しきれないコスト増分を値上げ幅で補完、費用と利益のバランスを整えるほかない、という状況に陥っています。

世界を見渡すと、資源高も一服したことから、欧米ではインフレ懸念に後退の兆しが出始めているものの、日本で物価の高止まりが続くのは、輸入に頼るしかない原油や天然ガスの高騰が、時間差を伴って電気料金や商品価格を押し上げているためで、2023年に入ってからは政府による電気・ガス料金の負担軽減措置が下押しする一方、高水準で推移する企業物価が消費者物価指数に上昇圧力をかける傾向はまだしばらく続く見通しで、日本のインフレ傾向はなお一層強まり、進むと見られます。

預貯金か運用資産か?
元本保証された安全資産が存在しないインフレ時代における、不動産投資という運用資産の価値

さて、インフレ傾向が進むことにより、日本の金融市場が抱える本質的な課題は、インフレそのものではありません。
家計が大量の預貯金を保有し、運用資産へのシフトがほとんど進んでいないことにあります。

日銀の「資金循環の日米欧比較」によると、家計の金融資産に占める現金・預金の割合は54%と非常に高く、株式の10%をはじめ、運用資産の割合は極めて低い数値となっています。
これには、リスクによる損失を恐れるあまり、金利が0でもデフレによって元本が事実上保証されている現金・預金という安全資産に満足している、日本人固有の行動経済学的なスタンスが強く現れています。

しかし、インフレによって実質預金利子率が大きくマイナスとなった今、もはや元本保証された安全資産など存在しません。

もちろん、運用資産もリスクはゼロではありません。
では、預金保有による確実な損失か、運用資産のリスクによる損失か、ダメージを軽減するための消極的な選択肢しか存在しないのか、といえば、決してそうではありません。

たとえば、形のない運用資産ではなく、形のある運用資産であれば、どうでしょうか?
企業物価指数の上昇(9.7%)の影響をダイレクトに受けたとした場合、1,000万円の預金で1つ1万円のものが去年は1,000個買えたのに、今年は約900個しか買えなくなるのに対して、1つ1万円のものを去年1,000個買っていたら、今年はそれを1,097万円で売ることができます。

貨幣や金融商材ではなく、「モノ」であるということの強み。
それが「不動産」という、形のある運用資産なのです。

「預金から運用資産へシフトしていくということに気づけるかどうか」が問われているという現実

当然、不動産投資の運用の本質は、ここまでシンプルに言い切れるものではありません。
もっとも、過去20年デフレに悩まされ続けてきた日本経済が、円安とエネルギー価格高騰という外的ショックにより突然のインフレに襲われ、経済を取り巻く環境が一変した今、預金から運用資産へシフトしていけるか、消費者一人ひとりがそれに気づくことができるのか、が問われているのは、まぎれもない事実です。

この現実に対峙し、生き抜いていくためには、豊富な経験とスキルに裏打ちされたプロフェッショナルなコンサルティングと確かな視座を持つ伴走者が大きな支えとなってくれることでしょう。

カイロスマーケティングでは不動産投資のご相談を受け付けております。
投資に対してお持ちの不安や疑問を、私たちと一緒に解決していきましょう。

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