「終身雇用」という言葉がほとんど聞かれなくなって久しい昨今、日本の名だたる大企業が、かつては原則禁止としていた従業員の副業を次々と解禁し始めています。
この背景には、2018年に厚生労働省が作成した「副業・兼業の促進に関するガイドライン」により、「モデル就業規則」が改定されたこと、政府の推進する「働き方改革」や新型コロナウイルスの影響によって働き方が多様化したこと、などが大きなファクターとして挙げられます。
また、医療や衛生面などの進歩から、70〜80歳になっても健康的に若々しく生活できるような時代が訪れたことにより、引退後の生き方や資金計画を見据え、「どう貯蓄を増やすか」、そのために「どう働くか」という、人生そのものの再設計が、労働者と企業の双方に求められていることの表れとも言えます。
本業を提供する企業にとっても魅力的なフィードバックである、副業・兼業
実際のところ、副業・兼業には労働者にとっても企業にとっても多くのメリットがあります。先述のガイドラインによると、このようにまとめられています。
1.労働者側メリット
- 収入の増加
- スキルや経験の習得と主体的なキャリアを形成
- 自己実現
- 将来の起業・転職に向けた準備・試行
2.企業側メリット
- 労働者の知識・スキルの向上
- 労働者の自律性・自主性の促進
- 優秀な人材の獲得・流出の防止
- 事業機会の拡大
企業に籍を置きながら副業を行うことで、安定した収入を確保しつつ挑戦的な取り組みができること、それによって新たな人脈が形成され、スキルの向上も期待できるのは、本業を提供する企業にとっても魅力的なフィードバックでしょう。
労働者のワークライフバランスの崩れやオーバーワーク、職務専念義務や機密情報漏洩のリスク、離職を促進する可能性などの懸念はあるものの、時代のニーズとして不可逆な流れであることは争いようがありません。
ランサーズの調べ(『フリーランス実態調査』)によれば、日本において会社とは別に空いた時間でフリーランスとして働く人口は、2022年現在、昨年度比で17%増加。
20歳以上の労働人口の5人に1人にあたる約1,228万人もの人が、会社に雇用されるという形以外で働いています。
また、69%の人が今後3年で「自由な働き方」を選択する人が増えていくと感じる、と回答しています。
複数の収入源を確保するという思想は、今や海外のデファクトスタンダード
2008年に世界経済に大打撃を与えたリーマンショック以降、海外では「7ポケット」という考え方が広く浸透しています。
“7つの収入源を持ちましょう”という意味で、どれか1つの収入が絶たれても、他の6つの収入で生活しながら、また新しい収入を作ればいい、という発想です。
これは、資産運用の世界における格言「卵を一つのかごに盛るな」にも通じます。
卵を1つのかごに盛ってしまうと、そのかごを落としたときに全て割れてしまうように、投資は1つの商品に絞るのではなく、性質や値動きの異なる世界中の複数の資産に分散して運用せよ、という投資の基本を強く唱えています。
「人生100年時代」に最も親和性の高い資金運用、不動産投資
翻って、我々はその教えに基づいて、自分たちの資産を日々正しく運用できているでしょうか?
もちろん、7つの収入源とはいえ、全てにおいて副業・兼業で手を動かし、頭を動かして生み出す必要はありません。
トレンド、価値観、ビジネスや投資モデルを学んだ上で、自分のベースとなる資産である時間やお金、人脈、モノにレバレッジをかけながら投資し、中長期的に安定した収入たちを築いていくこと。
そして、お金に働いてもらうこと。
中でも、じっくりと戦略を立てて向き合っていく不動産投資は、「人生100年時代」と呼ばれる現代において、最も親和性が高くレバレッジの効いた資産運用の一つです。
豊富な経験とスキルに裏打ちされたプロフェッショナルなコンサルティングと確かな視座を持つ伴走者は、資産を通じたこれからの人生の再設計における最適解へきっと導いてくれるはずです。