依然として先行きの見えないコロナ禍に翻弄され続ける2022年、投資人口は引き続き拡大の傾向を見せています。
何が起きるかわからない不透明な今を痛感する方々が「お金に働いてもらうこと」、投資することの重要性に気づいてきているのでしょう。
今までのように、資産形成の手段としてだけでなく、生活防衛策の一つとしても投資が選択され始めているようです。
利益構造・流動性・売買フローから見る、不動産投資と株式投資の違い
そんな投資の中でも、本業を持ちながら手掛けることができるものとして人気が高いのが、不動産投資と株式投資。
具体的には、どのような違いがあるのでしょうか?
まずは、3つの視点から比較してみます。
1.利益構造
不動産投資が不動産を保有、賃貸することによって得られる家賃収入が主な利益であるのに対し、株式投資は株式そのものの売買による売却益がメインになります。
2.流動性
不動産投資はその名のとおり、資産が不動産となるため、売買にある程度のリードタイムが必要となるのに対し、株式投資は市場が開いている平日9:00〜11:30, 12:30〜15:00であれば、いつでも売買が可能です。
3.売買フロー
不動産投資が賃貸需要のある場所で物件を契約、融資を受け支払いののちに引き渡し、入居希望者と賃貸契約を結び、家賃収入を得るのに対し、株式投資は証券会社で口座を開設、入金後に銘柄を選んで株を購入、株価が上昇したタイミングで売却し、利益を確定します。
ローリスクで手堅く運用か、ハイリスクで一攫千金かーー大きくその性格を異にする、2つの投資手法
中長期型でじっくり向き合っていくスタイルの不動産投資、そして短期決戦型で利益確定のスピード感が特徴の株式投資。
では、それぞれのメリット・デメリットは、どんな点が挙げられるでしょうか?
メリット
不動産投資のメリットは、資産価値が維持しやすいこと、またローンが利用できることにより、わずかな自己資金からでも参入できるレバレッジの高さも大きな魅力です。
また、不動産所得は給与所得などと損益通算ができるため、節税効果も見込めます。
株式投資は、投資価格の幅が広く、複数銘柄への分散投資がしやすいため、リスクも分散できること、そしてなにより価格変動の幅が大きいダイナミズムがメリット。
維持管理の手間もかからず、現金化のしやすさも参入のハードルを下げています。
デメリット
不動産投資は、物件調達、融資審査などに一定の期間を要することから、短期の運用には向いていないこと、固定資産税や都市計画税、管理費、修繕費などの維持管理費用が発生すること、災害や人的トラブルのリスクがあること、などを想定する必要があります。
株式投資は、価格が乱高下し、元本割れしてしまうリスクが大きいこと、時価総額に対する配当金総額の割合を示した加重平均利回りが2.03%とそもそもあまり高くないこと、そして融資を受けることができないため、自己資金を元本としなければならず、レバレッジ効果が小さいことも懸念材料です。
コントローラブルなリスク・ファクトを最小限に最適化する、プロフェッショナルのコンサルティング
メリットに着目すれば、手堅くレバレッジの効いた運用をしたいなら不動産投資、元手をあまりかけずにすぐに換金性の高い資産に投資するなら株式投資、ということが言えるでしょう。
ところが、デメリットを見渡すと、その向き合い方に大きな差が出てきます。
そもそもの立て付け上、不動産投資にせよ株式投資にせよ、そのデメリットはいずれも外部要因としての側面が大きく、どちらにせよリスクは存在します。
とはいえ、たとえば株式投資の加重平均利回りやレバレッジ効果の低さは、個人では如何ともすることができないアンコントローラブルなファクトである一方、不動産投資における維持管理費用の発生、災害や人的トラブルのリスクは、いずれもプロフェッショナルによるコンサルティングに委ねれば、もっともリスクの少ない状態に最適化することができるでしょう。
そう、この豊富な経験とスキルに裏打ちされた確かな視座の先にこそ、「お金に働いてもらう」という、投資が持つレバレッジの真の姿があるのです。