不動産投資を行う際に自己資産のみで始める方は少ないと思います。
数千万から何億円といった物件を購入するために、金融機関に融資をしてもらうのが一般的な流れでしょう。
近年の銀行や信用金庫・信用組合といった金融機関の姿勢でいうと、投資用物件への融資に対して消極的になっており、年々審査が通りづらくなっています。
その厳しい審査の中でも銀行の融資がつきやすい物件とそうでない物件があります。
銀行が融資をためらう物件とは?
金融機関は当然融資のリスクは最小限に抑えたいため、下記に該当するような物件の審査は厳しいのが実状です。
✓ 築年数の経過した物件
築古物件になると評価基準に満たないとする金融機関もあります。
一般的に築年数が古い物件といいますと、40,50年経過している物件を思い浮かべますが、10年以上になると融資をためらう銀行が多いです。
✓ 駅からの距離が遠い物件
金融機関は駅から徒歩15分以上かかる物件には厳しい評価をします。
実際不動産賃貸においてはオートロックや日当たり、室内洗濯機置場などの建物としての設備を重要視する方が多いですが、銀行側は交通の便の良さを重要視しているようです。
これは入居者のニーズと金融機関の基準に乖離があるように思えます。
✓ 郊外の物件
マイナーな都市や都心部から離れた物件には評価が厳しいです。
ただここは金融機関によっても評価が異なるため、一概にこのエリアは評価が厳しい、高いとの棲み分けが難しい部分ではあります。
銀行が融資したい物件が正解なのか?
不動産投資の最大のメリットは資産形成・貯蓄です。
前述のような物件が大きな資産・毎月のキャッシュフローを獲得するのに本当に最適なのでしょうか?
都心部や立地が良い物件は、表面利回りが低く設定されている場合がほとんどで毎月のキャッシュフローはあまり見込めません。
また、新築・築浅の物件の家賃はほぼ必ずといっていいほど家賃が下がる(20年の間で15%〜20%下落)うえ、区分マンションであれば1部屋が空室になればキャッシュはゼロ。
一見華やかな新築区分マンション投資も、翌々考えてみるとリスクが高いんです。
最後に
銀行の物件評価と不動産業者から見る物件評価は異なります。
金融機関はあくまで投資家の利益のために融資をしているわけではないということです。
信頼できる不動産業者とちゃんとした収益が見込める物件を見つけ、運用することをお勧めします。