融資条件は年収だけではない
サラリーマン投資家にとって自らの属性を決定付けるポイントは、「年収」といえます。融資を受け物件を購入することが可能か、という点において銀行の評価の中でも年収は重要なファクターです。
実際に年収1,000万円以上を稼ぐ人というのは、全給与所得者の内僅か4%といわれています。また、年収2,000万円を超える人は0.3%と当然ながらさらに少ない統計が出ています。
そのような年収のヒエラルキーの上位に属する1,000万円超を稼ぐ不動産投資家は、融資条件も良いのでは、と思われがちですが、実のところそうでもないのです。
年収以外にも、勤務している会社や個人の貯金、そして流動性の高い資産を持っているかどうか、という要素によって銀行の融資担当者の姿勢は変わってくるのです。
年収1,000万円の資産力の実態
例えば貯蓄ですが、1,000万円の年収がありながら貯蓄はゼロという人も少なくなく、意外に資産力が高くないのが実情です。一般的な家庭に比べると貯金も楽にできるのではと考えられますが、年収1,000万円以上の人のうち貯金があるのは僅か10%程度だと言われています。年収が上がると同時にリッチな暮らしや快適な暮らしを求めるなどして、生活費や教育費が上がるためでしょうか。
このような状況では年収1,000万円を稼いでいたとしても融資が通るかは約束できません。仮に融資の審査を通過したとしても、頭金やら何やら購入前の資金を準備することができない為、実際に物件を購入することは難しいでしょう。
不動産投資をできる人とできない人の違いとは
年収というのは、数あるファクターの一つでしかないことを覚えておいてください。高収入を目指しながら貯蓄を増やすために仮に5年間を費やすより、ビジネスをすぐにでも始めることの方が目的に近づく速度が圧倒的に速いことは間違いないのです。
不動産投資を始めることのできる人は年収1,000万円あるかどうかではなく、ビジネスをやり抜く情熱と信念を持っている人です。実際に私の周りで不動産投資を積極的に行っている人は、年収が1,000万円以下の人が非常に多いです。
反対に、不動産投資を始めることができない人というのは、年収や貯金といった条件、又は銀行の金利や銀行のネームバリューばかりに気を取られ、どうしたら良い物件に出会えるか、どうしたら信頼できる不動産会社に出会えるか、というようなことを真剣に考え行動しない傾向があります。
最後に
繰り返しになりますが、年収は不動産投資を成功させるための数多くある要素の一つでしかありません。
年収を上げる努力をするよりも、たとえ年収500万円であろうが不動産投資に情熱を持っている人と真剣に向き合ってくれる不動産会社に出会う努力をする方が、不動産投資で成功する近道だと強く主張します。