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コラム#66 投資前に確認しておくべきマンション・アパート 不動産投資における5つのランニングコスト

筆者

高桑 良充

KAIROS MARKETING LTD. CEO

不動産投資においてはランニングコストが付き物であり、ランニングコストの費用によって実質利回りやキャッシュフローが大きく変動するため、ランニングコストは投資を始める前に正しくキャッシュフロープランに計上しておく必要があります。
本記事では、マンション・アパート不動産投資におけるランニングコストにはどのような項目があるのかを解説します。
投資前にランニングコストをしっかりと見積もり、盤石なキャッシュフロープランを立てましょう。

不動産投資にランニングコストがかかる3つの理由

不動産投資と株式投資や投資信託といった他の投資との大きな違いの一つとして、ランニングコストの大きさが挙げられます。不動産投資におけるランニングコストは項目が多いうえ、かかる割合が収入に対して高いのが特徴です。
不動産投資に多くのランニングコストがかかる理由としては以下の3点が挙げられます。

建物および設備の維持コスト

不動産投資をする際には賃貸住宅という建物を所有することになり、建物には数多くの設備が付いています。建物と付帯設備は経年とともに劣化するため、定期的に点検や修繕、交換が必要になるのが一般的です。
建物および設備の中にはエレベーターや外壁塗装、屋上防水といった定期的なメンテナンスを要するものも多く、維持費はオーナーが負担しなければなりません。
建物および設備の日常的な管理はプロである賃貸管理会社に委託することが多いため、管理委託のための費用が毎月発生したり、大規模修繕(10年ないし15年程度の周期で行われる修繕)や劣化した設備の一斉交換に備えたりするために固定費がかかるということです。

賃貸経営としての側面

物件購入後の運営段階において、オーナーは賃貸経営者として物件経営を行うことになります。

物件運営中に発生する空室募集や原状回復工事の工事項目および費用の調整、入居者との交渉といった種々の工程において、賃貸管理会社と協力してオーナーが経営判断を行うのが賃貸経営です。
賃貸経営中に発生する工程の多くを賃貸管理会社に代行してもらうことになるため、賃貸管理会社に対する管理委託料という固定費が発生します。

土地と建物は街の一部

土地と建物は人々が生活する街の中に存在しており、街には都市計画事業や土地区画整理事業といった行政主導の事業があります。行政機関が街づくりに関する事業を行う際に必要な費用は、当該エリアに不動産を所有するオーナーが税金として支払うことになるのです。

土地と建物を所有するということは、行政機関による街づくり事業の一端を担っているともいえるため、オーナーは街づくり事業のための費用を毎年納税するという形で負担するということです。

投資前に確認しておくべき不動産投資における5つのランニングコスト

投資前に確認しておくべき不動産投資におけるランニングコストは以下5つです。資金的に安全な不動産投資を行うために、キャッシュフロープランに織り込んでおきましょう。

賃貸管理会社への管理委託料

管理委託料とは、物件管理の実務を賃貸管理会社に委託する際の費用です。賃貸管理会社はオーナーの判断に基づいて、空室住戸の入居者募集や原状回復工事の手配、入居者からの問合せへの対応といったあらゆる実務を代行してくれます。
賃貸管理会社への報酬として、「送金賃料の◯%」「一戸当たり○円」という形で管理委託料を毎月支払うことになります。
賃貸管理会社によっては空室期間中の管理委託料を発生させないところもあるため、賃貸管理会社との管理委託契約の内容を確認しておくのが得策です。

税金 ~固定資産税と都市計画税~

不動産投資においては、物件の購入時や売却時の単発でかかる税金とともに、物件の保有期間中に毎年発生する固定資産税都市計画税という税金があります。
固定資産税は課税標準額の1.4%、都市計画税は課税標準額の最大0.3%の税率で課税されるのが一般的です。税率は高くありませんが、物件規模に比例して税金の絶対額が高額になることも想定されるため、毎年のランニングコストとしてキャッシュフロープランに織り込んでおく必要があります。
税金は賃料収入のない空室期間中も毎年発生するため、空室が発生した場合に賃料収入以外の資金から支払えるように手元のキャッシュを確保しておきましょう。

ローン返済

不動産投資は金融機関から融資を受けて物件を購入することが多く、融資を受ける場合は金融機関に対して毎月一定額の返済をしなければいけません。
融資を受ける際に金融機関または不動産会社が返済一覧表というローンの返済計画を事前に提示してくれることが多いため、返済一覧表を参照して毎月の返済額を把握しておきましょう。

ローン返済は賃料収入のない空室期間中も毎月発生するため、空室が発生した場合に賃料収入以外の資金から支払えるように手元のキャッシュを確保しておきましょう。

管理費・修繕積立金(区分マンションの場合)

区分マンションにおいては、管理費・修繕積立金という固定費が毎月発生します。管理費・修繕積立金は、マンション全体の維持管理(管理組合の運営費や共用設備の日常的な修繕費等)や10年ないし15年程度の周期で行われる大規模修繕に備えて各住戸のオーナーが全員で毎月積み立てる資金です。

築年数が経過すると共用設備の劣化が顕著になったり、大規模修繕での工事項目が多くなったりするため、修繕積立金は経年とともに増加する傾向があります。新築物件や築浅物件を購入する際は、修繕積立金の将来的な値上がりも想定しておきましょう。

管理費・修繕積立金は賃料収入のない空室期間中も毎月発生するため、空室が発生した場合に賃料収入以外の資金から支払えるように手元のキャッシュを確保しておきましょう。

共用部の電気代・水道代(一棟物件の場合)

マンション・アパート 一棟物件においては共用部も含めて全てオーナーの所有物であるため、共用部において日常的に発生する電気代・水道代はオーナーが負担することになります。
共用部の電気代・水道代には、共用廊下やエントランスの照明、オートロック、エレベーター等を動かすための電気代、日常的な清掃作業を行うための水道代が挙げられます。

共用部の電気代・水道代は賃料収入のない空室期間中も毎月発生するため、空室が発生した場合に賃料収入以外の資金から支払えるように手元のキャッシュを確保しておきましょう。

まとめ

不動産投資においては、建物や設備という現物資産を所有することになるため経年劣化に応じたメンテナンスをする必要があったり、物件運営の実務を代行してくれる賃貸管理会社に報酬を払う必要があったり、毎年税金が発生したりと多くの項目でランニングコストがかかります。
ランニングコストの確認が不十分だと賃貸経営中に資金ショートを起こしてしまうリスクがあるため、投資前にランニングコストを漏れなくキャッシュフロープランに織り込んでおくことが必要です。
一般論であり、個別具体的な考え方や手法は投資物件によってケースバイケースです。より詳細な情報やノウハウ等についてはお気軽にお問い合わせください。

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