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コラム#56 念願の投資物件購入!2年後、あの費用が予想外の金額で愕然。

筆者

高桑 良充

KAIROS MARKETING LTD. CEO

修繕費用に苦慮した実体験エピソード

購入したマンションは大都市の郊外に建つ築10年の物件でした。

購入する前年、空室が増えてきたことから家賃を改訂したらしく、周辺の同条件の物件と比べると、やや低い基準。ただ家賃改定が功を奏して、購入時には入居率9割以上までアップしたそうです。
それに、物件価格が安く利回りが高かったことや、キャッシュフローも安定して出ていることなどから購入を決めました。

専有部の設備が相次いで故障

購入してから1年は予定通りの収益があり、経営も安定していました。
ところが1年を過ぎると、ある異変が現れます。「エアコンが故障した」「給湯器が動かない」といった入居者からの連絡が相次いだのです。

管理会社に尋ねると、マンションの設備は新築時に取り付けたもので、一切変えていないとのこと。築10年を過ぎているため、そろそろ買い替えの時期に来ているという返答がありました。
修繕出費は、無論、オーナー負担です。手持ち資金もそれほど貯まっていないため、とりあえず修理をする「その場しのぎ」の対応を管理会社へ依頼しました。
しかし、製造後10年以上の商品であることから、メーカーにも部品の在庫がなく修理はできないという連絡が。仕方なく、新品に交換するよう依頼をし直し、トータルで30万円以上の修繕出費が発生します。

大規模修繕と退去者続出で修繕費用がかさみ…

修繕費用が必要になる出来事は、その後も続きます。

すぐさまやってきたのが、大規模修繕工事です。積立金はあるものの、それだけでは足りない分はオーナー負担。仕方なく不足分を支払いました。
その後も、エアコンや給湯器といった設備故障が相次ぎ、出費が止まらない状況は続きます。収入を増やすには家賃を上げるしかありませんが、それでは退去者が出るため、キャッシュフローはかえって悪化します。
そんなとき、退去者が一気に5戸も出てしまいました。ちょうど、家賃を値下げしたときに入居した人たちの更新時期だったのです。
原状回復費用や新規募集の広告費など含めて、ざっと100万円の出費。手持ち資金から持ち出しをしなければ対応できなくなっていました。
結局、修繕出費地獄から抜け出すために物件を売却してしまいました。

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修繕の記録を確認する

過去の修繕の記録をきちんと確認しておきましょう。

10年と言うとちょうど大規模修繕の時期です。その時期は売りに出されるタイミングとしても多いところ。このタイミングであれば、やはり大規模修繕を意識した購入をしなければいけませんね。
このような故障が相次いだことを考えると、おそらく修繕がほとんどされておらず、だからこそ平均より安い価格で売却されていたのではないでしょうか?

修繕記録を見た上で買う前に修繕計画を

大規模修繕、細かな修繕は今後も起こっていきます。

そういった修繕費用をキャッシュフローに含んでいない、利回りだけで計算しているような不動産投資の初心者を見ることは多くあります。
建物は劣化していくもの、当然長い期間使用するのであれば、修繕が起こるのは当然。こういったリスクをそもそもないものと考えるのは、非常に危険ですね。
大規模修繕もタイミングがありますので、タイミングをしっかり考え、売却時期も考えた上での検討が必要です。

なお、本記事における解説情報はあくまで一般論であり、個別具体的な考え方や手法は投資物件によってケースバイケースです。より詳細な情報やノウハウ等についてはお気軽にお問い合わせください。

カイロスマーケティングでは不動産投資のご相談を受け付けております。
投資に対してお持ちの不安や疑問を、私たちと一緒に解決していきましょう。

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